総務担当の佐藤です。
役員の引き継ぎで一番怖いもの。
それは、歴代の役員たちが残した「資料の山」が入った段ボール箱です。
「これ、過去10年分の資料だから。何かあったらこれを見て」
そう言って手渡されたズシリと重い箱。
中を開けると、変色した紙の束、謎のCD-ROM、いつの時代のものか分からないUSBメモリ……。
「うわあ……」
思わず声が出ました。
夏祭りのマニュアルを探そうとしても、どこに何があるのかさっぱり分かりません。
一枚一枚ファイルめくっていると、埃でくしゃみが止まらなくなり、
「もういいや、自分たちで新しく作ろう」と諦めてしまう。
そしてまた新しい資料が増え、次の人に渡す段ボールが重くなる……。
その繰り返しでした。
埃をかぶった歴史が、宝物に変わった日
そんな時、詳しい人に「NotebookLM(ノートブックエルエム)」というものを教わりました。
Googleが作っている、資料整理が得意なAIだそうです。
「PDFにするだけで、AIが全部読んでくれるよ」
と言われ、半信半疑でコンビニのコピー機へ走りました。
ここ3年分の総会資料や議事録をスキャンして、パソコンに取り込み、
その「NotebookLM」という画面に放り込んでみたのです。
そして、試しにこう聞いてみました。
「去年の夏祭りで、一番赤字になったのは何?」
すると、数秒後に画面に答えが出ました。
『去年の決算報告書(7ページ目)によると、かき氷機のレンタル代が予算を2万円オーバーしています。当日の気温が低く、売り上げが伸びなかったことが原因と記載されています』
戦慄しました。
あの段ボールの中に眠っていた紙きれが、突然、言葉を喋り出したようでした。
私がAIにお願いしたこと
私がやったのは、資料をデジタル化(スキャン)して読み込ませただけです。
あとは、気になったことを質問するだけ。
1. 昔のトラブルを聞いてみる
「5年前にゴミステーションの場所を変えた時、どんな揉め事があった?」
AIは、当時の議事録から「Aさんから反対意見が出ましたが、話し合いの結果、掃除当番を見直すことで合意しました」と教えてくれました。
2. マニュアルを作ってもらう
「新任役員のために、1年間の仕事の流れをまとめて」
これをお願いしたら、過去の日程表を元に、完璧なカレンダーを作ってくれました。
「ものしり博士」になれました
今では、役員会で何か質問が出ると、私はすぐにタブレットを開きます。
「ああ、それは3年前にも議論になっていて、その時はこう決まっていますね」
周りの役員からは、
「佐藤さんはすごいなあ! 何でも知ってる『生き字引』だ」
と尊敬の眼差しで見られています(笑)。
実は、全部AIが教えてくれているだけなんですけどね。
でも、おかげで「過去の資料を探す時間」はゼロになりました。
そして、歴代の役員さんたちが悩み、決断してきた「歴史」を、無駄にせず次に活かせるようになりました。
あの「開かずの段ボール」が、今では私たち自治会の「知恵の宝庫」に見えます。
もし、資料整理に悩んでいる方がいたら、ぜひ試してみてください。
過去の記録たちが、きっと今のあなたを助けてくれますよ。

